子どもの成長と母の複雑な気持ち「毎日かあさん」
「毎日かあさん」という漫画の中のワンシーンがとても心に残っています。
お父さん、お母さん、お兄ちゃん、妹の家族4人で外食をして家に帰る途中、絵描きさんがいて4人の絵を描いてもらうのですが、出来上がったその絵を見てお兄ちゃんが言うのです。
「あれぇお母さん、なんか悲しそうな顔してる」と。
お母さんは「そんなことないよ」というのですが、実は本当にちょっと淋しかったのかも、というお話。
今の私がちょうどそんなうれしいような悲しいような、という複雑な親心というものに直面しています。
長男長女、今もかわいい子ども達なのだけど、ふと思い出すのはほんの少し昔の彼ら。
全身でお母さん大好きを表してくれていたあの頃。
そんなに遠い昔ではないのだけど、今はだんだんそういう無邪気なだけの子ども時代から思春期という名のお兄さん、お姉さん世代に変わっていく途中のようです。
すくすく成長してうれしくて有難いはずなのだけど、ふっとあの頃を思い出すと、手がかからなくなっていく安堵と同時に淋しい切なさが押し寄せてきます。
その時「毎日かあさん」のあの表情が思い出され、そしてその気持ちがとてもよくわかってしまうのです。
きっと自分もそうして大人になったはずで、子育てしていればみんなが通る道なんだよね、分かってはいるのだけれどね、と。
それまでは子離れ親離れって自然にできるものだと思っていました。
けれど少なくとも私は自然に任せていたらどうやら無理そうです。
なので最近は、そう遠くない未来に向けて少しずつ心の準備をしておかなくてはいけないな、と覚悟して自分に言い聞かせている毎日です。